○岩泉町漁港管理条例
昭和49年3月9日
条例第4号
(趣旨)
第1条 この条例は、漁港漁場整備法(昭和25年法律第137号。以下「法」という。)第26条の規定に基づき、町が管理する漁港(以下「漁港」という。)の維持管理に関し必要な事項を定めるものとする。
(漁港施設の維持運営)
第2条 町長は、町の管理する漁港施設(以下「町の漁港施設」という。)のうち基本施設、輸送施設(附帯用地及び安全施設を含む。)及び漁港施設用地(公共施設用地に限る。)について、毎年度その維持運営計画(公害防止又は第8条の規定による物件の除去に係る計画を含む。)を定めるものとする。
2 町長は、町の漁港施設以外の漁港施設について、その維持運営について必要があると認めるときは、当該施設の所有者又は占有者に対し、その維持運営に関する資料の提出を求め、又は必要な事項を勧告することができる。
(漁港の保全)
第3条 何人も、漁港の区域内においては、みだりに漁港施設を損傷する行為その他漁港の機能を妨げる行為をしてはならない。
2 町の漁港施設を滅失し、又は損傷した者は、直ちに町長に届け出るとともに、町長の指示に従い、これを原状に復し、又はその滅失若しくは損傷によつて生じた損害を賠償しなければならない。ただし、その滅失又は損傷がその者の責めに帰すべき理由によるものでないときは、当該施設を原状に復し、又はその損害を賠償することを要しない。
第4条 漁港の区域内の陸域で、漁港の保全上必要があると認め町長が指定する区域(法第39条第1項に規定する公共空地及び町の漁港施設である土地を除く。)において、工作物の新築、建築若しくは移築、土砂の採取又は土地の掘削をしようとする者は、町長の承認を受けなければならない。ただし、規則で定める場合は、この限りでない。
3 第1項の規定による指定は、漁港の保全のために必要な最少限度の区域に限つてするものとする。
(漁港区域内の水域における秩序維持)
第5条 町長は、漁港区域内の水域の秩序維持のため特に必要があると認めるときは、その区域内に停泊、停留又は係留(以下「停係泊」という。)をする船舟に対して移動を命ずることができる。
(停係泊禁止区域)
第6条 町長は、漁港の区域内の水域の利用を適正に行なわせるため必要があると認めるときは、水域の一部を停係泊禁止区域として指定することができる。
2 船舟又はいかだは、停係泊禁止区域においては、停係泊をしてはならない。ただし、次に掲げる場合はこの限りでない。
(1) 海難を避けようとするとき。
(2) 運転の自由を失つたとき。
(3) 人命又は急迫した危険のある船舟の救助に従事するとき。
(4) その他町長の許可を受けたとき。
(危険物等についての制限)
第7条 爆発物その他の危険物(当該船舟の使用に供するものを除く。)又は衛生上有害と認められるもの(以下「危険物等」という。)を積載した船舟は、町長の指示した場所でなければ停係泊をしてはならない。
2 危険物等の荷役をしようとする者は、町長の許可を受けなければならない。
3 危険物等の種類は、規則で定める。
(放置物件の除去)
第8条 漁港の区域内の水域における漂流物、沈没物その他の物件又は町の管理する漁港施設内に放置された物件が漁港の利用を著しく阻害するおそれがあるときは、町長は、当該物件の所有者又は占有者に対し、その除去を命ずることができる。
2 前項の場合において、所有者又は占有者が不明なときは、町長は、当該物件を除去するものとする。
(係留施設における行為の制限)
第9条 町の漁港施設である係留施設においては、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 船舟の係留に支障を及ぼすおそれのあるいかだその他の物件を係留すること。
(2) 漁獲物、漁具、漁業用資材その他の貨物(以下「漁獲物等」という。)の陸揚げ又は船積み以外の目的でみだりに船舟を横づけにすること。
(3) 当該施設の保全に支障を及ぼす程度に漁獲物等を積み上げること。
(4) 漁獲物等をみだりに長時間置いておくこと。
(使用の届出)
第10条 町の漁港施設(航路を除き、輸送施設については、町長が指定するものに限る。)を使用する者は、規則の定めるところにより町長に届け出なければならない。
(占用等の許可)
第11条 町の漁港施設(水域施設を除く。)を占用し、又は当該施設に定着する工作物を新築し、増築し、改築し、若しくは移築しようとする者は、町長の許可を受けなければならない。
2 町長は、前項の許可に町の漁港施設の利用上若しくは保全上必要な条件を付することができる。
3 第1項の占用の期間は、1月(工作物の設置を目的とする占用にあつては、3年)を超えることができない。ただし、町長が特別の必要があると認めた場合においては、この限りでない。
(占用料)
第12条 町の漁港施設を占用する者は、別表第1に掲げる占用料(以下「占用料」という。)を納付しなければならない。
2 占用料は、前納しなければならない。ただし、町長の承認を受けたときは、この限りでない。
3 町長は、特別の理由があると認めるときは、占用料を減免し、又は分納させることができる。
4 既納の占用料は、返還しない。ただし、天災その他の不可抗力により占用が不可能になつたときその他町長が特別の理由があると認めるときは、この限りでない。
(採取料等)
第13条 町の管理する漁港の区域内において、法第39条第1項の規定による採取又は占用の許可を受けた者は、当該採取又は占用の区分に応じ、別表第2に掲げる土砂採取料又は占用料(以下「採取料等」という。)を納付しなければならない。ただし、同条第4項に規定する者については、この限りでない。
(監督処分)
第14条 町長は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、その許可若しくは承認を取り消し、その許可に付した条件を変更し、又はその行為の中止、既に設置した工作物の改築、移築若しくは除去、当該工作物により生ずべき漁港の保全上若しくは利用上の障害を予防するために必要な施設をの設置若しくは原状の回復を命ずることができる。
(2) 第11条第2項の規定による許可に付した条件に違反した者
2 前項の規定による処分又は命令により損失を受けた者に対しては、通常生ずべき損失を補償するものとする。
(過怠金)
第16条 偽りその他不正の行為により採取料等の徴収を免れた者からは、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額以下の過怠金を徴収する。
(過料)
第17条 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の過料に処する。
(1) 第4条第1項の規定に違反した者
(2) 第5条の規定による町長の命令に従わない者
(4) 第8条第1項の規定による町長の命令に従わない者
第18条 偽りその他不正の行為により占用料の徴収を免れた者は、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。
(委任)
第19条 この条例の実施に関し必要な事項は、町長が定める。
附則
この条例は、昭和49年4月1日から施行する。
附則(昭和55年3月17日条例第4号)
この条例は、昭和55年4月1日から施行する。
附則(昭和60年3月20日条例第3号)
この条例は、昭和60年4月1日から施行する。
附則(昭和63年7月1日条例第16号)
この条例は、昭和63年7月1日から施行する。
附則(平成9年3月10日条例第9号)
この条例は、平成9年4月1日から施行する。
附則(平成12年1月27日条例第2号)
(施行期日)
1 この条例は、平成12年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行前になされた行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
3 この条例の施行の際現になされている許可については、当該許可の期間が満了するまでの間、なお従前の例による。
4 この条例の施行の際現に許可を受けている者から徴収する占用料等については、当該許可の期間が満了するまでの間、なお従前の例による。
附則(平成25年12月11日条例第40号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成26年3月4日条例第6号)
この条例は、平成26年4月1日から施行する。
別表第1(第12条関係)
区分 施設の種類 | 工作物を設置する場合(電柱類又は地下埋設物を設置する場合を除く。) | 工作物を設置しない場合 | 電柱類を設置する場合 | 地下埋設物を設置する場合 | |
外径40センチメートル未満 | 外径40センチメートル以上 | ||||
岸壁 | 1平方メートルまでごとに1日につき近傍類似地の時価の1,000分の0.3 | 1本ごとに1年につき310円 | 1メートルまでごとに1年につき67円 | 1メートルまでごとに1年につき120円 | |
物揚場 | |||||
桟橋 | |||||
船揚場 | 1平方メートルまでごとに1年につき近傍類似地の時価の100分の3 | 1平方メートルまでごとに1日につき近傍類似地の時価の1,000分の0.1 | |||
漁具干場 | |||||
漁港施設用地 | 1平方メートルまでごとに1年につき近傍類似地の時価の100分の5 | 1平方メートルまでごとに1日につき近傍類似地の時価の1,000分の0.2 | |||
荷さばき所 | 1平方メートルまでごとに1年につき近傍類似地の時価の100分の3 | ||||
野積場 | 1平方メートルまでごとに1日につき近傍類似地の時価の1,000分の0.6 | ||||
道路 |
備考
1 この表において、1年を単位として計算するものについて1年に満たない端数があるときは、月割りとする。
2 この表において「時価」とは、地方税法(昭和25年法律第226号)第341条に規定する土地課税台帳又は土地補充課税台帳による1平方メートル当たりの価格の額とする。
3 工作物が町の漁港施設の上空を占用する場合の占用料は、当該工作物が当該町の漁港施設に投影する面積についてこの表により計算した額とする。ただし、地上10メートル以上の上空の占用にあつては、その額の2分の1の額とする。
4 占用の期間が1月未満のもの及び岸壁、物揚場、桟橋、船揚場又は舗装した漁具干場若しくは野積場の占用で占用の期間が1月以上のものについての占用料の額は、この表により計算した額に消費税法(昭和63年法律第108号)第29条に規定する消費税の税率を乗じて得た額(以下「消費税額」という。)及び消費税額に地方税法(昭和25年法律第226号)第72条の83に規定する消費税の税率を乗じて得た額(以下「消費税等相当額」という。)を加算した額とする。
5 占用料の額に1円未満の端数があるときは、その端数を切り捨て、占用料の額が100円に満たないときは、100円とする。
別表第2(第13条関係)
1 土砂採取料
種別 | 単位 | 金額 |
土砂 | 1立方メートル | 60円 |
砂 | 1立方メートル | 100円 |
砂利 | 1立方メートル | 150円 |
切り込み砂利 | 1立方メートル | 120円 |
栗石(径15センチメートル未満の土石をいう。) | 1立方メートル | 180円 |
玉石(径15センチメートル以上60センチメートル未満の土石をいう。) | 1立方メートル | 210円 |
転石(径60センチメートル以上の土石をいう。) | 1個 | 120円 |
備考
1 1件に1立方メートル未満の端数があるときは、1立方メートルとして計算する。
2 この表により計算した土砂採取料の額が100円に満たないときは、100円とする。
2 占用料
区分 | 工作物を設置する場合(電柱類又は地下埋設物を設置する場合を除く。) | 工作物を設置しない場合 | 電柱類を設置する場合 | 地下埋設物を設置する場合 | |
外径40センチメートル未満 | 外径40センチメートル以上 | ||||
水域 | 1平方メートルまでごとに1年につき接続地(その近傍地を含む。)の時価の平均価格の100分の3 | 1本ごとに1年につき770円 | 1メートルまでごとに1年につき140円 | 1メートルまでごとに1年につき360円 | |
公共空地 | 1平方メートルまでごとに1年につき近傍類似地の時価の100分の4 | 1平方メートルまでごとに1日につき近傍類似地の時価の1,000分の0.2 |
備考
1 この表において、1年を単位として計算するものについて1年に満たない端数があるときは、月割りとする。
2 この表において「時価」とは、地方税法第341条に規定する土地課税台帳又は土地補充課税台帳による1平方メートル当たりの価格の額とする。
3 工作物が水面又は公共空地の上空を占用する場合の占用料は、当該工作物が当該水面又は公共空地に投影する面積についてこの表により計算した額とする。ただし、地上(水面にあつては、春分又は秋分の日における満潮位をいう。)10メートル以上の上空の占用にあつては、その額の2分の1の額とする。
4 占用の期間が1月未満のものについての占用料の額は、この表により計算した額に消費税等相当額を加算した額とする。
5 占用料の額に1円未満の端数があるときは、その端数を切り捨て、占用料の額が100円に満たないときは、100円とする。