江戸時代の製鉄遺跡:江川鉄山のご紹介

2010年3月25日 | カテゴリー:ニュース

IMG_1754

IMG_1640

江川鉄山跡は江戸時代中頃に営まれた製鉄遺跡です。

平成5・6年に県道久慈・岩泉線の改修工事により鉄山跡であったことがわかり、発掘調査が行われましたが、その中で、「製鉄炉が2基」「掘立柱建物跡」などが検出され、陶磁器やキセルなどが出土しました。特にも製鉄炉は、小舟構造といわれる除湿施設をもった製鉄炉であり、当時では高度な技術の製鉄炉です。

当時の鉄山では、主に「鉄の延べ棒」といわれる延鉄が造られ、それを南部藩に納めたり、鍛冶屋などで農具などの産業器具や鍋、釜などの調理器具の鉄製品が造られていました。現在はその面影は、ほとんど残っていません。

このほかにも町内には十数ヶ所の製鉄関連遺跡が確認されており、岩泉町は砂鉄と製鉄に必要な木炭が豊富にあり、製鉄が盛んな場所だったことがわかります。